検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 32 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

分散型光学系を用いた時間分解X線吸収分光法によるRh金属微粒子触媒のCO酸化反応における自発振動現象の詳細観測

松村 大樹; 木村 優作*; 辻 卓也; 水木 純一郎*

SPring-8/SACLA利用研究成果集(インターネット), 11(5), p.296 - 299, 2023/11

自発振動現象を起こすRh金属微粒子触媒上のCO酸化反応について、分散型光学系による時間分解X線吸収分光法を用いた研究を実施した。定常ガスを一定温度で導入して、触媒反応の振動現象が起こっている最中のRh金属微粒子の構造変化について、1Hz程度のフレームレートで詳細観測した。触媒反応生成物であるCO$$_{2}$$濃度の時間変化とX線吸収分光法によるRh金属微粒子構造の時間変化とを比べると、両者は強く相関していることが見て取れた。振動構造の様式には、Rhの平均価数変化は階段状のものである一方CO$$_{2}$$の生成量はパルス状の変化であるという違いがあり、これは金属Rh表面で短時間のみ吸着COが無い状態が実現されるという考えで解釈できた。

論文

X線光電子分光によるガス雰囲気中の表面反応観察; 歴史、応用、課題、将来展望

高桑 雄二*; 小川 修一*; 吉越 章隆

放射光, 35(3), p.158 - 171, 2022/05

放射光を用いた大気圧光電子分光(Ambient Pressure X-ray Photoelectron Spectroscopy: APXPS)による表面反応観察は2005年頃より急速に普及し、触媒などの固相/気相界面、電池などの固相/液相界面、イオン液体などの気相/液相界面の実用的研究分野で広範囲に利用されている。本解説ではAPXPS開発の黎明期、Si気相成長とSi酸化反応キネティクスのリアルタイム観察、APXPSの課題と今後の展望について述べた。

論文

Roles of strain and carrier in silicon oxidation

小川 修一*; 吉越 章隆; Tang, J.*; 堰端 勇樹*; 高桑 雄二*

Japanese Journal of Applied Physics, 59(SM), p.SM0801_1 - SM0801_42, 2020/07

 被引用回数:5 パーセンタイル:32.24(Physics, Applied)

この論文では、SiO$$_{2}$$/Si界面付近の点欠陥生成を介したSi酸化反応の統一モデルに関するレビューをする。この点欠陥は放出されたSi原子と空孔からなり、このダングリングボンドにおいてO$$_{2}$$分子の解離吸着が起きる。点欠陥の生成速度が、酸化にともない誘起される歪み、SiとSiO$$_{2}$$間の熱膨張係数の違いに起因する熱歪み、熱励起によるSi放出の速度および吸着熱の組み合わせによって与えられることを示す。

論文

Mechanism study of hydrazine electrooxidation reaction on nickel oxide surface in alkaline electrolyte by in situ XAFS

坂本 友和*; 岸 浩史*; 山口 進*; 松村 大樹; 田村 和久; 堀 彰宏*; 堀内 洋輔*; Serov, A.*; Artyushkova, K.*; Atanassov, P.*; et al.

Journal of the Electrochemical Society, 163(10), p.H951 - H957, 2016/08

 被引用回数:30 パーセンタイル:76.17(Electrochemistry)

The catalytic process takes place on nickel oxide surface of a Ni oxide nano-particle decorated carbon support (NiO/C). In-situ X-ray absorption fine structure (XAFS) spectroscopy was used to investigate the reaction mechanism for hydrazine electrooxidation on NiO surface. The spectra of X-ray absorption near-edge structure (XANES) of Ni K-edge indicated that adsorption of OH$$^{-}$$ on Ni site during the hydrazine electrooxidation reaction. Density functional theory (DFT) calculations were used to elucidate and suggest the mechanism of the electrooxidation and specifically propose the localization of electron density from OH$$^{-}$$ to 3d orbital of Ni in NiO. It is found that the accessibility of Ni atomic sites in NiO structure is critical for hydrazine electrooxidation. Based on this study, we propose a possible reaction mechanism for selective hydrazine electrooxidation to water and nitrogen taking place on NiO surface as it is applicable to direct hydrazine alkaline membrane fuel cells.

論文

Operando XAFS study of carbon supported Ni, NiZn, and Co catalysts for hydrazine electrooxidation for use in anion exchange membrane fuel cells

坂本 友和*; 松村 大樹; 朝澤 浩一郎*; Martinez, U.*; Serov, A.*; Artyushkova, K.*; Atanassov, P.*; 田村 和久; 西畑 保雄; 田中 裕久*

Electrochimica Acta, 163, p.116 - 122, 2015/05

 被引用回数:57 パーセンタイル:83.48(Electrochemistry)

Carbon supported Ni, Ni$$_{0.87}$$Zn$$_{0.13}$$, and Co hydrazine electrooxidation catalysts were synthesized by an impregnation/freeze-drying procedure followed by thermal annealing for use as anode catalyst of direct hydrazine hydrate fuel cells (DHFCs). The cell performance of DHFCs changed significantly when different catalysts were used as anode. Ammonia generation from anode outlet at open circuit voltage (OCV) condition was higher for Co/C than for Ni-based catalysts. To better understand the cause of different performance and selectivity of each anode catalyst, extensive ex-situ and operando characterization was carried out. Operando XAFS measurement of Ni-K and Co-$$K$$ edge shows the potential dependence of atomic structure of Ni/C, Ni$$_{0.87}$$Zn$$_{0.13}$$/C, and Co/C during hydrazine electrooxidation reaction.

論文

Comparative molecular simulation studies of oxidation reactions and hydrogen release for zirconium metals and silicon carbide under severe accident conditions

町田 昌彦; 中村 博樹; Srinivasan, S. G.*; Van Duin, A. C. T.*

Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 4 Pages, 2015/05

ジルコニウムは燃料被覆管として広く用いられ、その機械的及び熱的性質は様々な実験によって調べられてきた。特に、過酷事故時の高温高圧時におけるジルコニウムの酸化反応は重要な課題であり、酸化により生じる水素発生の問題は、福島原発事故に見られるように水素爆発を誘発するため、極めて重要な材料学上の課題として認識されている。したがって、最近では耐酸化材量として水素発生量が少ないシリコンカーバイド等の代替材料が研究されている。そこで、本研究では、原子・分子レベルのシミュレーションによって、これらの材料の高温高圧下での酸化反応を追跡し、界面にてどのような反応ダイナミクスが起こるかを化学反応分子動力学法を用いて調べた。その結果として、両者が同じ高温高圧条件下でどのような反応を示すか、その特徴が分かり、その反応進展過程と水素発生量とを比較解析することができた。本発表では、それらのシミュレーション比較結果を示し、酸化被膜が原子・分子レベルでどのように変化し、水素がどのような過程の下発生するかを明らかにする。

論文

${it In situ}$ synchrotron radiation photoelectron spectroscopy study of the oxidation of the Ge(100)-2$$times$$1 surface by supersonic molecular oxygen beams

吉越 章隆; 寺岡 有殿; 岡田 隆太; 山田 洋一*; 佐々木 正洋*

Journal of Chemical Physics, 141(17), p.174708_1 - 174708_7, 2014/11

 被引用回数:8 パーセンタイル:29.6(Chemistry, Physical)

酸素分子の並進エネルギーを2.2eVまで変えた時のGe(100)2$$times$$1表面の飽和酸化まで表面状態をその場放射光光電子で調べた。飽和吸着酸素量が1モノレイヤー以下であり、Si表面酸化と大きく異なり酸化数が+2までであることが分かった。直接活性化吸着によるGe$$^{2+}$$成分の増加を伴う吸着量の促進を観測した。本研究は室温における酸素吸着プロセスの基礎的理解に貢献する。

論文

Yield of OH radicals in water under high-density energy deposition by heavy-ion irradiation

田口 光正; 小嶋 拓治

Radiation Research, 163(4), p.455 - 461, 2005/04

 被引用回数:25 パーセンタイル:57.33(Biology)

OHラジカルとの反応速度定数の大きなフェノールを選び、その水溶液に220MeV C及び350MeV Neイオンを照射し、生成物の定性・定量分析を行った。3種類の構造異性体を持つ酸化反応生成物(ハイドロキノン,レソルシノール及びカテコール)について、その生成収量を、水中で進行方向に連続的に減弱するイオンエネルギーの関数として微分解析し、各生成物の収率(微分G値)を求めた。トラック内に生成した水素原子や水和電子とフェノールとの反応ではこれらの反応生成物は生じないので、生成物収率との比例関係からOHラジカルの微分G値を求めた。この結果、微分G値は、水中における重イオンの比エネルギーが減少するに伴い小さくなることがわかった。また、同じ比エネルギーでは原子番号が大きくなるにつれて、小さくなることがわかった。

論文

重イオン照射における水中OH ラジカル生成収率

田口 光正; 小嶋 拓治

JAERI-Review 2004-025, TIARA Annual Report 2003, p.139 - 140, 2004/11

重イオンにより水溶液中に誘起される化学反応は、おもに水から生成したOHラジカルの量や空間分布により支配される。本研究では、OHラジカルとの反応速度定数の大きなフェノールを選び、その水溶液に220MeV Cイオンを照射し、生成物の定性・定量分析を行った。3種類の酸化反応生成物(ハイドロキノン,レソルシノール及びカテコール)について、その生成収量を、水中の進行方向に連続的に減弱するイオンエネルギーの関数として微分解析し、各生成物の収率(微分G値)を求めた。トラック内に生成した水素原子や水和電子とフェノールとの反応ではこれら反応生成物は生じない。ここで、トラック内再結合しなかったOHラジカルが$$gamma$$線と同じ反応機構で酸化反応に寄与すると仮定し、OHラジカルの微分G値を求めた。微分G値は、水中における重イオンの比エネルギーが減少するに伴い小さくなることがわかった。さらに、フェノール濃度を0.5から100mMと変えることにより、すなわち平均反応時間を1.5から300nsと変えた場合、微分G値は、イオン照射直後では比較的大きな値を示したが、時間経過に伴い小さくなった。これは、$$gamma$$線や電子線などでも観測される一般的な現象である、照射により生成した水素原子や水和電子との反応によりOHラジカルが消滅したと考えられる。

論文

High temperature reactivity of Li-titanates with H$$_{2}$$ contained in Ar purge

Alvani, C.*; Casadio, S.*; Contini, V.*; Giorgi, R.*; Mancini, M. R.*; Pierdominici, F.*; Salernitano, E.*; 土谷 邦彦; 河村 弘; Stijkel, M. P.*; et al.

JAERI-Conf 2004-012, p.148 - 162, 2004/07

チタン酸リチウム(Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$)は、核融合炉ブランケット用トリチウム増殖材の第1候補材として有望視されている。水素添加ArパージガスでLi$$_{2}$$TiO$$_{3}$$からトリチウムを回収するが、Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$がH$$_{2}$$ガスにより還元され、トリチウム回収率が低下することが懸念される。本研究では、水素添加Arパージガス中のH$$_{2}$$によるLi$$_{2}$$TiO$$_{3}$$微小球の還元効果及び水蒸気,酸素ガスによる酸化効果を調べた。また、Li$$_{4}$$Ti$$_{5}$$O$$_{12}$$の還元効果及び酸化効果も調べた。Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$は、1000$$^{circ}$$Cの一定時間でAr+3%H$$_{2}$$ガス中にて、Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$の水素雰囲気における還元効果を調べた結果、水素還元率は時間の経過とともに増加することが明らかになった。一方、Li$$_{4}$$Ti$$_{5}$$O$$_{12}$$については、水素還元率はLi$$_{2}$$TiO$$_{3}$$より大きいことが明らかになった。X線回折の結果、還元後のLi$$_{2}$$TiO$$_{3}$$には黒色のLi$$_{0.14}$$TiO$$_{2}$$の構造を持つ化合物が同定された。XPS分析の結果からは、Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$のLi組成比の減少,Ti$$^{4+}$$のTi$$^{3+}$$への還元はなく、構造に大きな変化はなかった。

報告書

雑固体廃棄物の一括溶融処理に関する高温物理化学的研究(III)(核燃料サイクル開発機構 委託研究成果報告書)

岩瀬 正則*

JNC TJ8400 2000-063, 78 Pages, 2000/03

JNC-TJ8400-2000-063.pdf:1.93MB

本研究は、焼却灰を介した溶融金属の酸化反応を制御し、かつそれをスラグ除染に積極的に利用する手段を確立すること最終目的としており、本年は焼却灰の主成分である複数のアルカリ硫酸塩を含む混合溶融塩の物理化学的性質、中でも融体中の酸化物イオンの物理化学的挙動を、溶融塩中のCu2+/Cu+酸化還元平衡によって調査した。2元系、3元系アルカリ金属硫酸塩中のCu2+/Cu+平衡におよぼす諸因子の影響のうち、本年度は特にガス分圧(酸素分圧、SO2分圧)について重点的に調査した。硫酸塩融体中におけるCu2+/Cu+比の酸素分圧、SO2分圧依存の関数形を提示し、その妥当性を熱力学的に検証した。さらに本年度は、高温腐食現象の機構解明の端緒として、複数のアルカリ硫酸塩を含む混合溶融塩中へCr2O3溶解実験を行った。結果から、一定温度および雰囲気において平均イオン半径、換言すれば酸素イオン活量が同じ融体は、同様の酸化物溶解挙動を示すという重要な知見が得られた。

報告書

硝酸溶液中でのクロム酸化反応とステンレス鋼の腐食加速機構

竹内 正行; 川野邉 一則*; 永井 崇之; 大橋 和夫; 武田 誠一郎

PNC TN8410 97-104, 56 Pages, 1997/04

PNC-TN8410-97-104.pdf:2.06MB

(目的)再処理溶液中に腐食生成物として存在するクロム(以下,「Cr」という)を対象に,ステンレス鋼の腐食に与える影響および粒界選択型の腐食加速機構について調査し,特に影響の大きいCr(6)の酸化生成条件等を中心に検討する。(方法)ステンレス鋼の腐食に与えるCrの影響を評価する手法として,材料浸漬試験および電気化学試験を行った。また,粒界腐食の要因とされる微量元素の粒界偏析に関しては,オージェ電子分光法により粒表面および粒界の組成を比較することで評価した。さらに,Crの酸化反応条件について検討するため,硝酸濃度,溶液温度をパラメータとしたCr(3)共存溶液の加熱試験を実施するとともに,溶液のPt電位測定および試験後におけるCr(6)の定量分析等を行った。(結果)本試験の結果から,得られた主な知見を以下に示す。(1)浸漬試験および電気化学試験結果から,同じ元素種でも,Cr(3)に比較して,Cr(6)の共存環境ではステンレス鋼の腐食電位が高電位側に移行し,粒界腐食を伴う腐食速度の著しい増加が認められた。(2)粒界腐食機構の要因とされる微量元素の粒界偏析については,オージェ電子分光法による測定では観察できなかった。(3)180時間程度の加熱試験結果から,沸点の条件では,酸化生成したCr(6)が硝酸濃度4M以上で定量的に検出された。(4)非破壊吸光光度法によるCrを指標としたステンレス鋼の腐食モニタリングで得られた腐食速度は腐食減少量からの算出値より低い値が得られた。(結論)ステンレス鋼の腐食に対するCrの影響はCr(3)に比べて、Cr(6)の共存環境で顕著である。この要因は硝酸よりもポテンシャルの高いCr(6)の酸化作用にあり,Cr(6)は高温,高濃度硝酸環境で酸化生成する可能性が示唆された。

論文

Nonlinear laser intensity dependence of the formation of carboxylic acid groupsat the surface of polymer films; The effect of coupling of radical intermediates

一ノ瀬 暢之; 玉井 聡行*; 河西 俊一; 水野 一彦*; 橋田 勲*

Langmuir, 13(10), p.2603 - 2605, 1997/00

 被引用回数:8 パーセンタイル:45.41(Chemistry, Multidisciplinary)

ポリ(4-トリメチルシリルスチレン)のスピンコート薄膜(1-1.5$$mu$$m厚)にKrFレーザー光(1-60mJcm$$^{-2}$$pulse$$^{-1}$$)を100-1000ショット照射すると膜の架橋による不溶化と表面の酸化が起こることを見い出した。一方、ポリスチレン、ポリ(4-メチルスチレン)薄膜では照射によって架橋はほとんど起こらず、酸化により易溶化した。表題高分子の酸化においてはカルボン酸が生成し、4-位の置換基が主鎖に優先して酸化されることを示した。これらのことは4-位のC-Si結合が容易にラジカル開裂し、酸化や架橋の中間体ラジカルを与えることで理解される。膜表面のカルボン酸生成量は、レーザー光強度が低い場合は強度に比例して増加するが、レーザー光強度が高いとラジカル生成密度が高いため架橋反応が進行し、カルボン酸の生成が抑えられることが分かった。

報告書

II価の銀イオンに関する電解試験(1)

not registered

PNC TJ1407 94-001, 56 Pages, 1994/12

PNC-TJ1407-94-001.pdf:4.68MB

II価の銀イオンに関する電解試験の一環として、Ag2+を含む硝酸溶液中におけるステンレス鋼の腐食データの採取ならびに電気化学的な方法(電解還元)による銀の回収方法について検討し、以下の結果を得た。(1)Ag2+を含む硝酸溶液中においてステンレス鋼304Lは、粒界腐食を呈し、腐食は著しく促進される。(2)ステンレス鋼304Lの腐食速度は、Ag2+濃度に依存し、直線的に増加する。(3)硝酸溶液中における銀の還元電位を明らかにし、その電位において作用電極表面に銀が電析したことを確認した。(4)銀の電析率に及ぼす、不純物元素の影響はない。

報告書

石油アスファルトの液相酸化基礎試験

牧野 鉄也; 福本 雅弘; 宮本 陽一; 中西 芳雄

PNC TN8410 94-218, 188 Pages, 1994/01

PNC-TN8410-94-218.pdf:1.3MB

再処理施設から発生するアスファルト固化体を減容・無機化して、貯蔵・処分の合理化を図ることの可能性を確認するため、石油アスファルトの液相酸化基礎試験を実施した。アスファルト固化体のマトリックスである石油アスファルトのみ、およびアスファルト固化が高硝酸塩濃度溶液を固化対象とするため、硝酸ナトリウムを50wt%含む石油アスファルトを、過酸化水素-酸化銅触媒にて48時間液相酸化した。その結果、赤外分光分析(FT-IR)スペクトルからは酸化劣化を示す指標であるカルボニル基の吸収ピーク(1700cmー1)が認められ、微少量の石油アスファルトの酸化分解を示したが、重量変化および溶液中の無機・有機成分の分析では顕著な変化がみられなかった。また、硝酸ナトリウムの添加は液相酸化反応には、ほとんど影響しなかった。

論文

Kinetics of SO$$_{2}$$ removal from flue gas by electron beam technique

H.Maetzing*; 南波 秀樹; 徳永 興公

Radiation Physics and Chemistry, 42(4-6), p.673 - 677, 1993/00

 被引用回数:15 パーセンタイル:79.48(Chemistry, Physical)

排煙中のSO$$_{2}$$の除去機構を調べるために、OHラディカルによる気相中でのSO$$_{2}$$の酸化反応、ならびにエアロゾル表面における不均一SO$$_{2}$$酸化反応の研究を行った。不均一酸化反応の実験においては、NOならびにアンモニアを含まない模擬ガス中にSO$$_{3}$$を添加し、生成する硫酸ミストのエアロゾルの存在下でのSO$$_{2}$$の除去量を測定した。この結果、SO$$_{2}$$の除去は観測されず、アンモニアの存在しない場合には、エアロゾル表面でのSO$$_{2}$$の不均一酸化反応は無視できることが分った。このことは、アンモニアを含まない場合の電子線照射によるSO$$_{2}$$の除去機構は、気相均一系における反応で説明できることを示す。気相均一系での実験では、不均一系と同じ模擬ガスに電子線照射を行ない、線量、温度、水分濃度の関数として、SO$$_{2}$$の除去量を測定した。この気相均一系での反応に関し、実験結果とコンピューターシミュレーションとの比較を行った。

論文

Oxidation-reduction properties of mixed oxides in the cerium-uranium-oxygen system

田川 博章; 藤野 威男; 渡辺 賢寿*; 中川 由美子*; 斉田 幸二*

Bulletin of the Chemical Society of Japan, 54(1), p.138 - 142, 1981/00

 被引用回数:15 パーセンタイル:69.27(Chemistry, Multidisciplinary)

Ce-U-O系の混合酸化物の相関系を熱重量法、X線回折法によって調べた。空気中で製した混合酸化物の組成はyCeO$$_{2}$$+(1-y)UO$$_{2}$$$$_{.}$$$$_{6}$$$$_{7}$$で与えられる。X線回折によると、空気中1100$$^{circ}$$Cで製した混合酸化物はy$$<$$0.6ではCe$$_{0}$$$$_{.}$$$$_{6}$$U$$_{0}$$$$_{.}$$$$_{4}$$O$$_{2}$$$$_{.}$$$$_{3}$$$$alpha$$U$$_{3}$$O$$_{8}$$の混合物であり、y≧0.6では均一相の固溶体であった。この混合酸化物を空気中で熱すると500$$^{circ}$$C以上で酸素を一部失う。水素還元すると反応は2段に分れ、第1段はMO$$_{2}$$$$_{+}$$$$_{x}$$$$rightarrow$$MO$$_{2}$$、第2段はMO$$_{2}$$$$rightarrow$$MO$$_{2}$$$$_{-}$$$$_{x}$$になる。生成物の組成はyCe$$_{1}$$$$_{.}$$$$_{8}$$$$_{1}$$+(1-y)UO$$_{2}$$で与えられる。格子定数はy$$<$$0.5とy$$>$$0.6では組成に対して別の関係になった。

論文

On some factors affecting the nonstoichiometry in U$$_{3}$$O$$_{8}$$

藤野 威男; 田川 博章*; 安達 武雄

Journal of Nuclear Materials, 97, p.93 - 103, 1981/00

 被引用回数:18 パーセンタイル:87.29(Materials Science, Multidisciplinary)

U$$_{3}$$O$$_{8}$$の不定比性をいろいろな条件下でしらべた。金属ウランを空気中で酸化し、除冷して得たU$$_{3}$$O$$_{8}$$相のO/U比は一般に大きい。また反応容器に蓋をして加熱したものは900~950$$^{circ}$$CにO/U比のピークを示す。しかし、UO$$_{2}$$の酸化によって得たU$$_{3}$$O$$_{8}$$相には、このピークは現れず、組成も一般に小さい。金属ウランにより得たU$$_{3}$$O$$_{8}$$相には加熱曲線と冷却曲線の間にヒステリシスがみられ、これより平衡には24時間以上の加熱をくり返す必要があることがわかった。組成にピークが現れる試料のX線回折線には$$alpha$$相以外の回折線が存在し、新しい相の存在が示唆された。

論文

水素およびメタンによるトリチウム除去システムの模擬実験

吉田 浩; 清水 徳; 沼田 和義; 奥野 健二; 成瀬 雄二

日本原子力学会誌, 23(12), p.923 - 929, 1981/00

 被引用回数:3 パーセンタイル:45.64(Nuclear Science & Technology)

触媒酸化反応器および乾燥器を主要構成機器とするトリチウム除去システムの特性を把握するために、水素、メタンを用いてシステム模擬実験を行った。実験に使用したEngelhard社製の貴金属アルミナ系触媒の水分吸着量は、モレキュラーシーブ5Aの平衡吸着量の10%以上に達した。重水素の転換率は,空間速度1800~5100hr$$^{-}$$$$^{1}$$触媒層温度23$$^{circ}$$C~100$$^{circ}$$Cのとき99.99%以上であり、ガス流量、水素濃度、触媒層温度および吸着水の影響は認められなかった。メタンの転換率は、空間速度2000hr$$^{-}$$$$^{1}$$、触媒層温度350$$^{circ}$$C~500$$^{circ}$$Cにおいて99%以上であった。モレキュラーシーブ5Aを充填した乾燥器の水分除去率は、99.9998%に達した。除去システムの循環運転による重水素、メタンの除去速度は、高濃度域では転換率および換気回数をパラメータとする指数関数で推定できた。しかし、低濃度域では器壁からの吸脱着の影響が無視できなくなる。

論文

原子炉用黒鉛材料の空気による酸化反応に及ぼす圧縮予荷重の影響

今井 久; 藤井 貴美夫; 野村 真三; 黒沢 武; 佐々木 泰一

炭素, (105), p.45 - 51, 1981/00

原子炉用黒鉛材料の空気酸化反応に及ぼす圧縮予荷重の影響を温度430~590$$^{circ}$$Cで調べた。この目的のために使用した黒鉛材料は異方性材料H327と等方性材料7477PTで、異方性材料では、黒鉛粒子の配向性との関連性も検討した。 実験は試験片に平均圧縮破壊強度の0.3、0.6及び0.9倍の圧縮荷重を附加した後で、反応速度を非圧縮試験片のそれと比較した。また、圧縮荷重試験片の結晶ひずみ、気孔率、吸着ガス量等を測定した。 黒鉛材料の空気腐食反応速度は圧縮荷重の附加によって明らかに増加した。しかしこの効果は圧縮荷重附加試験片を2000$$^{circ}$$Cで焼なましすることによって消失した。実験結果から、圧縮後反応速度が増加するのは結晶自身の化学的反応活性が増加するためで、クラックの生成によるものでないことが結論された。実験はまた粉末についても実施した。

32 件中 1件目~20件目を表示